技術コラム
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深絞り加工を施したキャンプ用品のご紹介

1. はじめに
一枚の金属板に圧力を加え、絞り込むことで凹状に加工し、容器の形状にする絞り加工は切削や溶接の工程が不要なため継ぎ目がなく利用用途が非常に高い加工方法です。金型・機械・加工条件などのバランスがうまくかみ合ってこそ、しわやひずみ・割れの無い絞り加工が出来ます。今回では、絞り加工の一つである深絞り加工についてご紹介致します。
2. 深絞りについて
絞り加工には絞りの深さにより「深絞り加工」と「浅絞り加工」の二種類に分類することが出来ます。深絞り加工は、絞り深さが直径より大きい形状のことを表す一方で、浅絞り加工では絞り深さが直径よりも小さい形状のことを指します。深絞り加工で成形する製品は1回の絞り加工では成形できないため、絞り加工を複数回繰り返して成形しますが、平らな板から最初に絞る加工のことを「初回絞り」、2回目以降は「再絞り」と呼びます。加工工程が進むにつれて加工が難しくなる絞り加工においては、初回絞りでは絞り率を50%程度にすることが必要です。
3. キャンプ用品に使われる絞り加工
キャンプ用品に使用する道具の素材には用途を間違えると製品をダメにする場合があります。アルミや鉄は熱伝導が高いため、加熱してから温まるまでの時間が短いです。しかし、アルミやチタンは素材が薄いため、蓄熱性が高いため冷えやすいという面があります。そのため使用用途例を挙げると、アルミニウムは軽量かつ熱伝導率が高いため、ケトル等の湯沸かし器に最適です。また、鉄は高い蓄熱性と強度が高いため、ダッチオーブンやフライパンに最適です。このようにキャンプ用品は使用されるシーンによって材質は異なります。

4. 深絞り加工を施したキャンプ用品のご紹介

こちらの製品は四角形状の角筒絞りでの加工成形を致した飯盒です。材質はチタンを使用しているために、耐食性に優れています。キャンプのような厳しい環境下において錆びないという特性は非常に重要です。また、軽量かつ強度が高い機能もキャンプにおいては利点となります。さらに、絞り加工を施すことで、製品の熱的ダメージが小さく材料の歪みがほとんどありません。さらに、キャンプに適する加工硬化が期待でき軽量化にも繋がります。
3. まとめ
今回は絞り加工を施したキャンプ用品をご紹介致しました。キャンプならではの厳しい環境下では絞り加工のように加工硬化が期待できる加工方法が選ばれます。使用シーンに合わせた材料とのかけ合わせが重要となります。弊社では絞り加工における十分な知見と技術を持ち合わせておりますので、製品に対するご相談はお気軽にご連絡ください。
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