技術コラム
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絞り加工とは?~絞り加工の基礎知識をご紹介~

プレス絞り加工とは
プレス成形の種類

「深絞り成形」「張出し成形」「伸びフランジ成形」「曲げ成形」
複雑な成形もこの4要素の組み合わせ。
特に深絞り成形と張り出し成形が中空形状を成形できる要素として多用されています。
プレス加工で「絞る」とは

絞り加工とは金属板成形法の中の1つで、一枚の金属の薄板から円筒・角筒・円すいなど、さまざまな形状の底付容器を作る加工法のことを言います。 成形された製品につなぎ目のないことが特徴です。
プレス加工でもっとも難しいとされる絞り加工。金型・機械・加工条件などのバランスがうまくかみ合ってこそ、しわやひずみ・割れの無い絞り加工が出来ます。
絞り加工の種類
絞り加工の形状による分類
円筒深絞り加工

円筒状に成形するもっとも基本的な絞り加工。
角筒絞り加工

角絞りではアール(R)曲面が加工のポイントとなります。物によってはピン角(丸みのないエッジが尖った角部)を求められますが、当社ではおよそ10Rが絞り加工アールの限度目安です。
異形絞り加工

一枚の金属の薄板を、絞り加工によって複雑形状に成形します。
円錐絞り加工

絞りの側面を円錐形状に成形する絞り加工です。
角錐絞り加工

絞りの側面を角錐形状に成形する絞り加工です。
円錐加工と比較して、側面が平面な形状になることが特徴です。
球頭絞り加工

半球体状になる絞り加工です。
絞りの深さによる分類
浅絞り加工

深絞り加工

特殊絞り加工
特殊絞りの種類
一般的な絞り加工法は「慣用絞り加工」とも呼ばれていますが、絞りの中には、慣用絞り加工ではどうしても成形できない形状が存在します。また、工程数が多くなりコスト的に採算が合わない形状や難削材と呼ばれる非鉄・耐熱・耐食性の高い金属(例:アルミ・ステンレス・銅・チタン・ハステロイ・インコネル等)では成形の際、多くの弊害が生じます。
このような場合には、液圧や熱、あるいは振動を利用した特殊絞り加工法への切替えが必要となります。
(1)温間成形法
温間成形法は周辺加熱深絞り成形とも呼ばれ、ダイスあるいはしわ抑えをヒーター等によって加熱することによって、その間に挟み込まれたブランジ部を加熱し、逆にパンチ側を冷却しながら絞り加工する加工法です。ステンレス鋼版SUS304などの絞り加工において効果があります。(類似技術/低温成形法、レーザーアシスト成形法)
温間絞り加工法

(2)対向液圧成形法
対向液圧成形法は、液体を満たした金属内にパンチを用いて素材を絞り込み、その時に発生する液圧によって素材をパンチに押し付けながら、目的の形状に成形するプレス加工法です。(類似技術/振動液圧絞り成形法)
対向液圧絞り加工装置

(3)その他
ガス圧ブロー成形法・周辺軟化深絞り成形法、局所加熱を利用したプレス成形法などがあります。(名古屋市工業研究所 西脇武志 工学博士の研究資料より)
当社の絞り加工ができること
絞り加工. comを運営する加藤製作所では絞り加工の高い技術を持っており、異形状の深絞り加工、一般的に加工が難しい材質に対する絞り加工に対応しております。当社の絞り加工の特徴について以下に記載します。
対向液圧プレス成形がもたらすコスト削減効果
当社では、対向液圧プレス成形技術を駆使し、絞り加工の成形性と品質向上を両立しています。航空機部品や家電製品など、精密加工を必要とするさまざまな分野でその技術力が評価されています。
また、対向液圧プレスでは従来の工法と比較して、金型コストを大幅に削減できます。
たとえば、自動車部品製造において、アルミブロック材の切削加工からアルミ板材を使用した対向液圧プレス成形に切り替えた事例では、コストを約77.5%削減することに成功しました。このように対向液圧プレス成形は、高品質な製品を生産を維持しつつ、効率的かつ経済的な製造工程のため、お客様に対してもコストメリットを生むことができます。
複雑形状にも対応する異形状の深絞り加工
加藤製作所は、通常の丸形や角形を超えた複雑な異形状深絞り加工技術を有しています。例えば、丸形と角形を組み合わせた燃料タンクを1工程で加工したり、8角形の円柱形状を崩さずに深絞りしたりできます。
さらに、円筒側面への平面加工、縁切り、球頭状の深絞りなど、多様な形状に対応可能です。難しい口絞り加工、厚板パイプの深絞り、超大物リング成形なども高品質に実現します。同社は「プレス加工では無理」とされる形状にも挑戦し、実績を重ねています。
深絞り+機械加工の融合が生む付加価値
加藤製作所の異形状深絞り加工は、深絞り技術と機械加工を組み合わせた「工程の融合」による付加価値創出を得意としています。これにより、従来の切削加工を前提とした製造プロセスを大幅に効率化し、軽量化やコスト削減にも成功しています。
深絞り技術と機械加工の融合は、高精度と高効率を両立し、さらに製品に新たな価値を付加します。お客様の「こんな形状も可能なのか!?」という期待を超える加工技術で、絞りプレス加工の新たな可能性を切り拓いてまいります。
絞り加工なら加藤製作所にお任せください!
いかがでしたでしょうか。
加藤製作所は、長年の経験と技術力を活かし、お客様のあらゆるニーズに応える絞り加工を提供します。「プレス加工では無理」と思われていた複雑な形状や難易度の高い加工も、当社の技術力と経験によって実現可能です。絞り加工のことなら、ぜひ加藤製作所にご相談ください。
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